2012年 08月 04日
逸品。
「あまから手帖」のムック本「PA・N」に掲載していただきました。
毎年、夏は暇になってしまうのですが、今年は「あまから手帖」の効果で、毎日忙しくさせていただいています。ありがたいです。
遠方から来て下さるお客様も多く、がっかりさせてはいけないと毎日奮闘しています。
出版社から送っていただいた「PA・N」をポストから取り出しパラパラとめくって行くと、神戸の「フロイン堂」が載っていました。
「私、フロイン堂と同じ本に載った。」大感激です。
「フロイン堂」は、私の「食パン作り」の原点です。
「パン作り」に興味を持ち出した20代の前半。フロイン堂のことを知り、奈良から神戸まで食パンを買いに行きました。
名物の石釜、地下の作業場。興味津々の私は、お願いして見せていただきました。
その後、度々、お邪魔するようになりました。
「パン屋はしたいけど、設備や道具がたくさんいるから、お金がたくさんいるでしょう。」と、私が言うと、フロイン堂のご主人は、「たくさんの種類のパンを作ろうと思うから、設備も道具もたくさん必要になる。うちには、機械は何も無い。どこの家にも、どんな料亭に負けへんお袋の逸品が有るはずや。それを見つけたらいい。所詮、人間どれもこれも一番にはなれへん。」
この言葉を聞いてから、20年以上経ちました。
寄り道、迷い道。立ち往生。行きつ戻りつしながら、今の私があります。
同じ本に載っただけ。追い付いたわけでも、並んだわけでもありません。
そろそろ80歳に近いのではと思うフロイン堂のご主人。まだまだ現役で働いておられます。
私の「食パン」は、まだまだ「逸品」には、ほど遠いかもれません。
by peace3126
| 2012-08-04 14:59
| 日記(日々更新)