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どっちでもいい?

十数年前、私が働きながら焙煎を教えてもらっていた店には、ちょっと変わった人たちが出入りしていました。人呼んで「高畑のヘンクツ王」の面々。

当時、娘はまだ保育園に行っていたので、土曜、祝日は休ませていただいていました。
「おじさん、明日は保育園休みやから、来られへんよ。」と帰り際に告げると、「了解。」とおじさんは返事をするのですが、夜になると電話がかかってきます。
「胸が苦しくて、息ができへん。明日、子供連れでいいから来てくれ。」
お言葉に甘え、翌日子連れで店に行くと、おじさんはピンピンしています。
子供向けのテレビを一緒に見たり、近くのスーパーに娘の手を引き、おやつを買いに行ったり。

この事をたまに遠方から様子を見に来る娘さんに言うと、「お父さん、病気やねん。寂しがり病。子連れでも良いから、来れる時は来てあげて。」と笑って言われました。
そんな訳で、娘は度々私と一緒に出勤し、お客さんやおじさんの友達にも娘はよく可愛がってもらいました。

ある時、ヘンクツ王の一人が来て、私に「男の子の育て方を教えたろ。」と言います。
私は当然「私の子供は女の子です。」と言いました。
すると、ヘンクツ王は「何言うてるねん。男や。」と、また言います。
「男や。」「女です。」と論争が続き、おじさんの方を見ると狸寝入りをしています。
おじさんはこのヘンクツ王が来ると、途中からいつも狸寝入りをします。

暫くしてお弁当屋さんが配達に来ました。
弁当の美味しそうな匂いがしてきます。「早く帰ってくれやんな、弁当冷めるやん。」と思いながら、男か女かの論争を続けていました。

遂に、おじさんが椅子から立ち上がり口を開きました。「昼ご飯食べるから、帰ってくれ。男でも女でもどっちでもいいやん。」
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by peace3126 | 2013-01-30 11:48 | 日記(日々更新)